その名は大沼徳子、生粋の江戸っ子である。

人情志向の料亭家業に精進する初代女将の背中を見て育ち、
女学校を卒業すると初代女将から二代目女将を望まれて、仲居、
お座敷修行、女将見習いと花柳界(当時はこう呼ばれていた)の
帝王学?!を学ぶこととなる。

当初は母親の苦労はしたくないと不本意ながらの厳しい修行
だったが、訪れるお客様、店で働く芸妓、板場、仲居さん達との
出会い、交流のなかで男の世界、義理人情、忍耐、根性、愛と
別離、親子の絆などを見聞、体験して人生の機微を悟る。

初代女将なき後は時代感覚を取り入れた「気っ風」溢れる稼業の切り盛りが店の伝統を
守り評判を高め、いまや料亭街を束ねる墨堤組合の理事も勤めるなど堂々の二代目女将
である。

 

   

その名は大沼真由子、料亭入舟の次女である。

女将修行は、若き日の母親と同じく料亭の下働きの見習いから始まる。
店が開店すれば母親は女将さん。
真由子さんも他の従業員と同じ立場の厳しい修行の日々が続く。

やがて時代先取りの女将が料亭とは路を隔てた場所に、和風スナック「美なと」を開店。
真由子さんは若ママとして「美なと」の経営を女将さんから任されることになる。

「明るい・低料金・楽しい・美人がお相手」の営業ポリシーがお客様に受けて、お客様が
お客様を呼ぶ連日の盛況、大繁盛の健全経営。
面目躍如の彼女だが奢ることなく、二代目女将の接客姿勢と心意気を学びながら、常に
謙虚さと笑顔を忘れない営業姿勢はご立派。

若ママの趣味は見聞を求めての海外旅行。特に太平洋諸島での海のレジャースポーツが
大好きと聞く。
長唄、太鼓、日本舞踊の芸道も嗜む大和撫子とセンスある現代女性の両面を兼ね備える
真由子さんの「三代目女将」への修行の道は前途洋々である。